ここで待ってます

喜怒哀楽のなぐり書きですが。

人生の味

「涙とともにパンを食べた者でなければ人生の味はわからない」

 

ドイツの文豪、ゲーテのとても有名な言葉ですね。

さすがに才能にたけた人は言うことも違います。

 

この言葉の意味するところは。

泣きながらモノを食べるほどの悲しみ、辛さを知らないって?

それじゃーアナタ、人間が生きてる証たぁーいえないねぇ。

大雑把すぎですが、たいていの解釈はこういう感じではないですか?

パンがあまりにも美味しいので感激して泣けてきちゃう~とか、

それもアリかもですが、「はぁ?(なにコイツ)」と蔑まれそうな。

 

ameblo.jp

こちらの先生がお書きになってたブログが、とてもわかりやすく、

また別解釈やこの名言の起源なども綴られていて面白かったです。

見廻したところ大丈夫そうでしたんで、勝手に貼ってしまいましたが

問題ないかな・・・(無知なので・・汗)。

 

でも、この先生の文中にあるように、読み手が好きに解釈するので

全然かまわないんじゃないか、って私も思います。

国語の授業なんかにありがちな、作者の意図はこうだ!とぐいぐい

押し付けてこられるのには閉口するものですからねぇ。

それでは読み取り方が浅いっ!とかね。

(あれは教師の勝手な思い込みもあった気がするなぁ)

 

さて私。

若い頃大病を患いまして、長く入院生活を送ったことがあります。

手術が無事すんで、やっと口からモノが食べられるようになったとき。

ベッドの上で、オシッコの管が刺さったままの状態で、味のしない

重湯だかスープだかをスプーンですすりながら、メソメソと泣きました。

管が不愉快なのと、お腹の傷がズキズキするのと。

なんでこんな格好で食べなくちゃいけないのよぉ、おまけにマズいよぉ。

命がある喜び、自らの手で食事できる有難みなど、皆無でありまして。

ただひたすら「とほほほほほほ・・・・・・」なのでした。

そこで仔ヤギはメェ~と鳴く、だけの有様です。

人生の味とやらを噛みしめるなんてとてもとても。

そこで失くしたものと得たものは、私の生き方を大きく変えはしましたが、

それはもっと後になってからのお話でアリマシタ。

 で。

 

結婚したばかりの頃、夫と入った街の中華料理屋で。

これは、いまでもくっきり印象に残っているのですけど。

一組の家族がテーブルを囲んでいまして、両親とふたりの子供。

母親は40代前半ぐらいかな、小学校高学年ほどの娘さんと一緒。

向かいに座るもっと若そうな父親(?)の膝には赤ちゃんが。

と、いきなりその父親風の男がテーブルをバシンと叩いたんです。

「ふざけんじゃねぇよ!」

私たちとその家族の他にお客はいませんでしたが、店内では

テレビが大音量でかかっていて、雑多な音もしていたせいか、

夫は気づかず、私だけがびっくりして固まりました。

「お前みたいなガキ、○○なんかにゃなれねえよ!」

○○はわからず。たぶん将来の職業だったり・・・かなぁ。

向かいにいる小学生の女の子に向かって言ってるようでした。

母親らしい女性が、なにもそんな言い方しなくてもとかなんとか

小さな声でとりなすのも聞こえました。

「そのツラなんか見たくもねぇ!!バカヤロウ!!」

その男は膝の赤ちゃんを荷物みたいに抱えると、捨て台詞を残して

店を出ていきました。

「〇彦さん・・・・(ヒコしか聞こえなかった)」

椅子から腰を浮かせながら、男の背中に声をかける母親。

そして、疲れたように座りなおすと、隣の席の娘に向かって、

「あんたもいけないんだよ」と言いました。

女の子は、黙ってチャーハンか何かを口に運んでいるだけ。

でも、懸命に涙をこらえているのが、傍目にもよくわかりました。

 

どうですか、このドラマのワンシーンのような情景は。

疲れた様子の女性は、確かに女の子の実の母親のようでしたが、

出て行った男は言動や年恰好からみても、父親ではなかったのかな。

いかにもな「わけあり家庭」?実際は知る由もありませんけどね。

ただあの女の子。

利発そうなきれいな子でしたが、何を言って男を怒らせたのか。

目から溢れそうではあったけれど、決して泣くこともなく、黙々と

食事をしていた少女の顔は忘れられません。

もう今ではどこかで「いいお母さん」になってるでしょうかね。

 

あの子はもう人生の味を知らされたんでしょうか。

あのとき、あの年齢で。

 

「人生の味は、後にならないとわからない。

      そんでその味を忘れていられることこそが

                 幸せというものなのだ」

                    by 紺ねずみ

 

水深くるぶし程度・・・・・・・。

オソマツでした。

 

ところで例のシイタケちゃんですよ!

今朝見たら、こんなことになってましたよ!

私的には閲覧注意でございますよ!

 

 

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うっぷ・・・・。 

こ・・・これからが楽しみです。