ここで待ってます

喜怒哀楽のなぐり書きですが。

あの時代なんかちっともよくなかった

「令和」に年号が改まって1年過ぎました。

はたして令和何年まで生きるのだろーか、などと後ろ向きなことを

ついつい考えてしまいます。

私、畏れ多くも天皇陛下と同年生まれ。誕生日も予定日通りに

生まれていれば、一緒でありました。

さすがにもったいないことであったのか、私のほうが若干早く、

この世に出てきてしまったんですけど。

 

昔を懐かしむ、というのは年寄りに近づけば近づくほど、ありがちに

なっていく事柄であります。

特に戦後育ちの私たちの年代は、日本がガツガツと成長していく中で

「豊かさ」「新しさ」にどんどん流されていきました。

それでもかろうじて、草むらだの空き地だの路地のすみっこだの

騒いだりしても叱られず、座ってめそめそしていても誰にも見られない、

そんな優しい場所はどこにでもあったものです。

 昭和はよかったねえ、と遠い目をする人が多いのもわかります。

 

過ぎた思い出は美化しちゃうのが人間ってやつですから。

私もこんな小綺麗な都市になる前の東京には懐かしみを感じますし、

子供時代のいろいろな風景は宝物だとも思います。

でも、私が過ごしてきた昭和って時代は、「古きよき・・」というよりも

ガサツで、乱暴で、汚らしくて、いい加減で単純でみっともなくて。

今振り返るとつくづくそう感じますよ。

差別も格差も今以上にあからさまでしたからね。

そういえば、お庭にコリーのいるお屋敷が近所にあったんです。

そうそう、ピアノに応接間に芝生にコリー犬!

そのベタすぎるお金持ちの家をね、こう塀にぶらさがって覗くのが

当時の一般庶民の子供たちでしたなー。

ええ、膝にツギアテしたタイツやズボン穿いた私たち(笑)。

 

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サルビアの花 もとまろ 歌詞情報 - うたまっぷ 歌詞無料検索

この歌、好きだったんですよねえ(笑)。

 

だけど、とんでもない歌詞ですよね。

ベッドにサルビアをまき散らすような、ボクの愛のほうがステキって。

どこまで夢見るボクちゃんでありますやら。

こういう男は捨て去られて当然ですわな、めんどくさい。

でもね。

こういう青臭いことにも、寛容な時代だったんですよ。

私は子供だったので参加できなくて残念ではありましたが、

たぶんこんな面倒くさい恋人たちは世の中にいっぱい

溢れていたのではないかと。

 

小学生の頃、私の家は2階を間貸ししてたんですけども。

3畳ひと間のボロアパートだったんですが、丁度私が寝る部屋の

真上でね、若いお兄さんがギターなんかつまびくわけですよ。

窓辺でね、ヘッタクソなギターを(笑)。

それでもその下手さ加減が妙に哀愁をおびていまして。

子守歌がわりに聞きながら寝ていたもんです。

安普請の家じゃ、騒音なんて概念はなかったんだなー。

(やすぶしん、って言葉も死語ですかもしかして!)

 

ついでに。

私が大声で歌って母親に怒られた曲です。

子供が歌うんじゃない!って。

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森山加代子さん、お亡くなりになりましたね、合掌。

もうこの歌をうたっても、誰にも怒られないんだなあとしみじみ・・・。

 

昭和なんかちっともいい世の中じゃなかったです。

 

でも、ときどき。

切なくなるほど恋しくなるんですなぁ、あの頃が。

やっぱり大好きな時代だったんですね。

(それだけトシをとったということかー)

 

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愛媛の家を建ててるときに、間借りさせてもらっていた

近所のお宅(空き家)の洗面所です。

どうですかこのレトロ具合のいい感じ。

ああ昭和、でございます。

 

しかし今日はどうしたんでしょうか。

まるで老人の懐古物語そのもの・・・・。

まあそんな日もあるってことで。