犬にだって伝わるのにな。
人間が発する言葉が、こうも心に響かないなんて悲しいことでございますよ。
エエ、国のお偉いさんたちの「要請」です。全く虚しいことでありますねえ。
前回の緊急事態宣言のときよりずっと今回のほうが危機的状況だと思うんですが、なんといいますか皆の意識がこう固まっていないといいますか、聞いてもらえていないような気がしますが。
全然関係のない話を始めますが、オチは繋げるつもりでおります。
昨夜、菜々子のやつが大河ドラマの実にいいシーンのところで玄関にトコトコ歩いていったかと思うと、タイルの上に盛大にゲーいたしまして。
汚い話で申し訳ないのですが、もう具合が悪くなってからもそういったことは全くなかったので私は大変動転してしまいました。ただでさえ体力が落ちてるところにそんな余分なエネルギーを使ってしまった菜々子はヨロヨロのフラフラ。菜々子の心臓のバッテリーが一気に消耗してなくなってしまうんじゃないかと思いました。
昨日は何を出しても食べず(奥の手のチクワさえも)、一歩後退の日でありました。イヤイヤながらも飲みこんでくれていた流動食にも頑固に抵抗する有様で。そして夜のこの騒動・・・・・。
これはまさか体からモノを排除して身軽になろうという、例のどっか行く準備か!?ええっもうそんなことするのか!?いやちょっと待ってぇ!!!
実はこれからの菜々子のために、ちいっとばかり高級なベッドを買ったばかりなのですよ。前に使っていたのはさすがに安物、一回コインランドリーで洗ったらぼこぼこになってしまったのです。寝たきりになっても大丈夫!な老犬用ベッドをですね、大枚はたいて注文したばかり。これがまだ届いていないのです。
「頼む。ベッドを使い倒してから行ってちょうだい」
泣きながらの私の心からの懇願が、菜々子の胸をうったようです(え?)。
今日はうってかわって無理やりごはんも難なくクリア。砂肝を焼いたのも食べてくれたうえにお散歩の催促まで。ああ、私の「要望」は言葉の垣根を越えることができたんですねっ!!!!!
というわけで、そこに心がはいっていない言葉というものは、たとえ人間同士であっても、遠くで響く防災無線とかのようになにかは言っているんだけどさっぱり意味がわからないものなのですよ。
わざわざフリップなんぞを用意する手間をかけるより、自分の言葉を心から発するだけのほうがよっぽど伝わるものがあります。
「~思います」じゃなくて「です!!」と言い切って下さいよ。
犬にだって伝わる心があるのにね。
人が人に対して使う言葉の力ってなんなんでしょうね。
うーん・・なんかとりすがってオンオン泣いてるのしかわからなかったけど。
とりあえずその寝心地抜群のベッドは使ってあげるわ。